はじめに
INF HARDCORE Records『Rapid Spark』の制作秘話というか、楽曲に対する想いとかを書いていこうと思います。
まだ買ってないよ!って方は、この機会に是非。
【新譜②】
— INF HARDCORE Records@春M3 E-03a (@INFHARDCORE) 2021年4月17日
刻め高速、轟け重圧——。
EUROBEAT×GABBAをテーマにしたHARXDistortionとHiyによるアルバムが堂々登場!#セブンスコード 収録楽曲「ANNIHILATER」のExtended Mixや続編曲、初代ユーロガバ「Rapid Spark」のリメイクを含む全8曲、1,000円でお届けします!!#RapidSpark2020 #M3春 pic.twitter.com/4naMxvQIkK
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- はじめに
- 制作のキッカケ
- 楽曲解説
- 1.HARXDistortion VS Hiy - Rapid Meteorite
- 2.HARXDistortion VS Hiy - Mechanical hypernoise
- 3.Hiy - last decisive
- 4.ひぃ feat. 結月ゆかり - HAPPY×2 EUROBEAT!! (EUROGABBA Remix)
- 5.HARXDistortion VS Hiy - ANNIHILATER (Extended Mix)
- 6.HARXDistortion VS Hiy - Rapid Spark 2020
- 7.Xeno Justitia - A.L. -phase II-
- 8.HARXDistortion VS Hiy - Rapid Meteorite (Nasvy Remix)
- 最後に
制作のキッカケ
初代ユーロガバ「Rapid Spark」、BMSとして作った「Impatience Impact」、Rapidシリーズ正統派続編曲「Rapid Meteorite」と3曲作った辺りから、「ユーロガバアルバム作りたいよね」って話はありました。
制作に踏み切ったキッカケは音楽ゲームアプリ『SEVEN's CODE』への収録楽曲の制作です。 大変ありがたいことに、制作前の段階で「ロング版とかを自分のCDに入れてリリースしてもOK」と言って頂けていたので、これはもう作るしかねぇと。
そして、Eurobeatにはリメイク版が存在する楽曲が多々あるんですよね。それらの楽曲の多くは楽曲名の後ろに制作年が入っていて、これはもう「Rapid Spark 2020」をやるしかねぇと。
(コロナの影響もあり、本当は2020秋M3でリリース予定だったのが半年ズレちゃったけど)
楽曲解説
そんな経緯で制作されたアルバム『Rapid Spark』ですが、一つ一つの楽曲に対する話もつらつらと書いていこうと思います。
1.HARXDistortion VS Hiy - Rapid Meteorite
――キミはこの速さに、ついてこれるか。
Rapidシリーズ正統派続編にして、ユーロガバ3作目となる楽曲です。 Sound Cloud版と比べてミキシングはやり直しているものの、音色等は一切調整を入れてません。
この楽曲は同人音楽を主体としたクラブイベント「dig1t」に向けて新曲を流したいねってことで、ノリと勢いで3日くらいで作った記憶があります。学生時代の勢いってすげー。
ユーロガバ初期の頃の楽曲なので「こういうのが作りたいんだ!」という勢いもありつつ、3作目である程度「磨きのかかってきた」所もある、非常にお気に入りの楽曲です。
2.HARXDistortion VS Hiy - Mechanical hypernoise
ユーロガバは今の所全てハルクとの合作なんですよね。で、基本的には私がメロディや楽曲構成を考えて、ハルクにドラム隊だったり繋ぎの部分を作ってもらって、最後に2人で整えるという形で作ってます。
いわゆる「作曲」を私、「編曲」を2人でやってる状態ですね。
そこで、「ハルク作曲でユーロガバを作ったらどんな曲になるんかいな?」という疑問から生まれたのがこの曲です。 ある程度「ユーロガバ」の概念が出来てしまっていたからか、「作ったメロディがユーロガバっぽくない」と中々難航していたようですが、良い意味で今までのユーロガバとは違う楽曲になったんじゃないかなと思います。
この曲だけ雰囲気が違う理由に勘付いた人がいたら凄いですね…!
3.Hiy - last decisive
BMSイベント『THE BMS OF FIGHTERS XVI -NEO DYSTOPIA-』の参加楽曲です。 本当はユーロガバではないんだけど、もう少し収録楽曲を増やしたいよねって話から関連楽曲を入れることになりました。
BMS制作当時はショート尺しかなかったので、後からExtended版を制作しました。後から作るのって「ショート尺のイメージ」がすっかり出来上がってしまっているので中々難航しがちなのですが、結構さくっと仕上がった記憶です。
因みに、楽曲名の由来はDead by Daylightというゲームの「decisive strike」というパーク(スキルみたいなもの)です。RPGの中~後半に主人公がする「最後の決断(決意)」という感じの意味合いで付けました。Dead by Daylight全然関係ないやないかい。
4.ひぃ feat. 結月ゆかり - HAPPY×2 EUROBEAT!! (EUROGABBA Remix)
さぁ手をつないで歌おうよ!
初めて作ったボカロ楽曲のリミックスです。アルバム通してずっとダークな感じが想定されていたので、1曲くらい明るいのがあっても良いかなと。あとはボーカルモノのクラブミュージックも作ってみたいという思いもありました。
この手のジャンルを作るのは初めてだったので色々と難儀したのですが、その分アルバム通してもかなりお気に入りの一曲となりました。
特に2ndドロップで『フェイクドロップっぽい入り方』『1週目はベースラインが固定、2周目でベースラインが動く』という所がお気に入りです。 後者はSweet Sweet Hardcoreに収録されている『Nasvy vs HARXDistortion - Bright Freaks』に影響を受けまくってます。メチャクチャ良い曲なので、こちらも是非。
5.HARXDistortion VS Hiy - ANNIHILATER (Extended Mix)
―—キミは最後まで、生き残れるか。
音楽ゲームアプリ『SEVEN's CODE』収録楽曲です。この楽曲で我々のことを知って頂けた方も多いんじゃないでしょうか。ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
この楽曲は『傲慢』というお題から生み出された楽曲です。我々なりに傲慢とは何か考えた結果「傲慢」→「相手を見下す」→「圧倒的な殺意」という結論に至り、普段以上に「攻撃的な楽曲」を意識して作っています。
因みにこの楽曲には「『ANNIHILATER』という組織が世界を破壊し、再構築する」という世界観があったりします。選ばれし人間のみが生き残る的なヤツです。 組織は5人くらいのイメージで作っていますが、ちゃんとした人物像まで決まっているのはリーダーと後述する「アリス」くらいです。そのうち更なる続編曲が出るかも。出ないかも。
6.HARXDistortion VS Hiy - Rapid Spark 2020
刻め高速、轟け重圧——。
初代ユーロガバ「Rapid Spark」のリメイクです。2021年にリリースされたけど2020年に作ってるので2020です。
我ながら「印象に残るメロディ」と「クラブで叫べるメロディ」を両立出来た非常に良い楽曲だなと思います。2:30くらいからのベルはみんなで歌ってくれよな。
サークルメンバーのなすび君から「ユーロガバってフェイクドロップも合いそうですよね」と言われたことをキッカケに、当時ハマっていたPsy Dropをやるしかねぇ!!ってことでこんな感じになりました。
初代の良さもしっかりと残しつつ、新しいユーロガバの一面も垣間見えるお気に入りの一曲です。お気に入り楽曲のバーゲンセールかよ。
7.Xeno Justitia - A.L. -phase II-
お人形さん、お人形さん。私と遊びましょう――。
ANNIHILATERの続編曲です。組織の一員であり無垢な少女「アリス」が「お人形さん遊び」をするというテーマです。 破壊的なイメージだけど、グロいのじゃないよ。
ずっと前から「三拍子ハードコアやりたくね?」って話もあり、物語性重視の楽曲なら「とぅる」も入れた合作にしたいよねってことで、3人の合作名義である「Xeno Justitia」としての楽曲になりました。ゼノユースティティアと読み、「正義に反する者」という意味合いです。「ぜの♡ゆーすててあ」と書く場合もあります(?)
今回の役割分担はこんな感じ。
- ひぃ:作曲、全体構成、ユーロブラス、ピアノ
- とぅる:ストリングス、ワブルベース
- ハルク:ドラム隊、ブレイクコア
一番最後まで難航した楽曲であり、一番のお気に入り楽曲でもあります。ほんとだって。全部お気に入りな上で、これが一番なんだって。
Xeno Justitiaさんの処女作が収録されているアルバム『Xenogeneic Storia』もよろしくお願いします。
8.HARXDistortion VS Hiy - Rapid Meteorite (Nasvy Remix)
サークルメンバーなすび君によるリミックスです。Bigroom Houseです。
自分の楽曲をリミックスしてもらったのはこの楽曲が初めてで、ファイルが送られてきた時は1時間くらい部屋で踊ってました。めっちゃ嬉しかったし最高の楽曲だな。テンアゲ。
原曲の良さをしっかりと引き出しつつも、なすび君らしい一曲に仕上がっていると思います。Bigroom Houseは彼の楽曲をキッカケに影響を受けたジャンルでもあるので、個人的にもメッチャ嬉しかったですね。
最後に
というわけで、『Rapid Spark』について制作当時の想いを残しておきたい気持ちでがーっと書き起こしました。 思ったより長くなっちゃった。
ちなみに、もし自分の楽曲をリミックスしたい!という声がもしあれば大喜びでステム等送りますので、TwitterのDM辺りで連絡下さい。 そこに愛があれば実力なんて関係ないさ。
とはいえ、自分が権利を持っていない楽曲についてはお断りします。ごめんね。愛じゃどうにもならない所もある。ともあれまずは気軽に問い合わせて頂ければ。
ここまでお付き合い頂きありがとうございました。 またお会いしましょう。それでは。